暖房器具の使い分け方と節電のコツ【家電のプロが解説】

暖房費用を節約するには、エアコンとヒーター、電気ストーブどれが良い? 【家電の専門家が解説】(All About) - Yahoo!ニュース

寒い季節になると、部屋を暖めるためにエアコンやヒーター、電気ストーブなどの暖房器具を使いますが、どれが一番電気代が安くて効率的なのでしょうか?この記事では、家電エバンジェリストで「All About」デジタル・家電ガイドの安蔵靖志が、暖房器具の種類と使い分け方、節電のコツについて解説します。

  • エアコンは暖房でも省エネ:エアコンは冷房でも暖房でも多くの電気を消費すると思われがちですが、実は暖房の場合は電気ストーブや電気ファンヒーターなどの暖房家電と比べて圧倒的に省エネです。これはエアコンが「ヒートポンプ」という技術を使って、外気の熱を取り込んで室内に送ることで、消費電力に対して高い暖房能力を得られるからです。エアコンの暖房能力は「暖房COP」という指標で表されますが、一般的には4~6程度の値があります。つまり、1の電力で4~6倍もの暖房パワーを得られるということです。一方、電気暖房は消費電力と暖房能力が同じなので、暖房COPは1になります。部屋全体を暖めるのであれば、エアコンが最も省エネでおすすめです。
  • 電気暖房は局所暖房に:電気暖房はエアコンに比べて電気代が高くなりますが、その分暖まるのが早いというメリットがあります。また、電気暖房はエアコンと違って風が出ないので、乾燥やホコリの心配が少ないです。電気暖房は部屋全体を暖めるのではなく、局所的に暖めるのに向いています。例えば、机の下に電気カーペットを敷いたり、足元に電気ストーブを置いたり、寝るときに電気毛布を使ったりするといった方法です。電気暖房は使う範囲を限定することで、電気代を抑えることができます。
  • 節電のコツは温度設定とタイマー:エアコンや電気暖房を使うときには、温度設定とタイマーの活用が節電のコツです。温度設定は、暖房の場合は20度前後にするのが理想です。1度上げると約10%の電気代が増えると言われています。また、タイマーを使って、就寝前や外出前に自動的に切れるようにすると、無駄な電気代を節約できます。暖房器具を使うときには、部屋の断熱や換気も忘れずに行いましょう。窓やドアの隙間をふさぐことで、暖かい空気が逃げるのを防ぎます。換気は1日に数回、数分間行うことで、室内の空気を入れ替えて、カビやウイルスの発生を防ぎます。

以上、暖房器具の使い分け方と節電のコツについて解説しました。